わたしたちが放射線を受ける方法には、2つの種類があるんだよ。一つは「外部被ばく」といって、体の外にある放射線を出す物から放射線を受けることなんだ。
放射線を出す物質が近くにあるときに受けるのが、「外部被ばく」なんですね。
もう一つは「内部被ばく」といって、放射線を出す物質を含んだ水や食べ物、空気が体の中に入ることで、放射線を受けることを言うんだよ。
放射性物質が体の中に入ってしまった場合、ずっと体の中に放射性物質は残り続けるんですか?
体に入った放射性物質は、息や汗、排せつによって自然と体の外へ排出されるんだよ。こうして体の中の放射性物質が半分に減るまでの期間を、「生物学的半減期」と呼んでいるんだ。
体の中に入っても、次第に減っていくんですね。
そうなんだ。代謝という体の仕組みによって減っていくんだよ。
外部被ばくの場合と内部被ばくとでは、体が受ける影響は違いますか?
外部被ばくと内部被ばくは体が放射線を受けるという点では同じことだけど、放射線の性質によって、影響に差があるんだ。たとえば、アルファ(α)線は外部被ばくのときは表皮で止まってしまうから影響が現れないけど、内部被ばくでは体に大きな影響が出るんだよ。
放射線の種類だけでなく、外部被ばく・内部被ばくによって影響が違うんですね。
うん。そして、放射線を出す物が、皮膚や服にくっついている状態のことを「汚染」と呼ぶんだ。放射線を出す物質がくっついているだけなら、体の表面や中で広がることはないけど、その物質を取り除くまでは放射線を受け続けることになるんだよ。