ここでは、ガンマ(γ)線について説明していくよ。
博士、このガンマ(γ)線って何に利用されているものなんですか?
工業の分野などで、物を壊さずに、内部にキズがないかや、異物が入っていないかを確認するときなどに利用されているんだよ。
へえ、工業の分野ではそんな風に使われているんですね!
さて、ガンマ(γ)線の発生の仕組みについて説明していくね。
原子には、中央に原子核という部分があるんだけど、その原子核がエネルギーをたくさん持っている「励起状態」という状態になることがあるんだ。
エネルギーがたくさんある状態だと、原子核からエネルギーが出てしまったりしないんですか?
そうなんだよ。原子核はもっと落ち着きたいから、余分なエネルギーを放出するんだ。このときに出てくるエネルギーが、ガンマ(γ)線なんだよ。
そして、原子核が安定するために余分なエネルギーを出すことを、ガンマ(γ)壊変と呼んでいるよ。
ガンマ(γ)線が出てくるからガンマ(γ)壊変と呼ぶんですね。
原子核がエネルギーを失って、安定した状態になることを基底状態というよ。
エックス(X)線と同じで、ガンマ(γ)線も電荷という、物質が持っている電気の性質を持っていないんだ。だから、ガンマ(γ)線が物質に当たると、物質の中の原子が影響を受けるんだよ。
だからエックス(X)線と同じで、物を透過して、中を見たいときに利用されているんですね。