ベータ(β)線はアルファ(α)線よりも透過力が高いものの、アルミニウム板で遮ることができる程度の透過力です。試料をそのまま測定しても、試料中の他の物質などにベータ(β)線が遮られて、正しく測定することができません。そのため、目的のベータ(β)線を放出する核種だけに分離することが必要です。この分離する作業を「前処理」と呼びます。前処理操作をして、目的のベータ(β)線を放出する核種だけの状態にしてから測定を行います。
ベータ(β)線は核種ごとにエネルギーの最大値は決まっていますが、実際に放出されるエネルギーはランダムです。そのため、測定結果を見てもどの核種が含まれているかははっきりとは分かりません。目的の核種だけにしておかないと測定結果に影響が出るため、前処理がより重要となるわけです。
ベータ(β)線の測定には、GM計数管、液体シンチレーション検出器、プラスチックシンチレーション検出器などが使用されます。低エネルギーのベータ(β)線には液体シンチレーション検出器による測定が適しています。

https://www.jrias.or.jp/report/hakarou/renzoku.htm.(参照2024-10-01)