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大地(岩石や土壌)とラドンガスからの自然放射線の影響

約45億年前に地球が誕生した時から多くの放射性物質がありました。地球の地殻にはU(ウラン)、Th(トリウム)、K-40(カリウム40)などの放射性物質が存在しています。このため岩石や土壌からはガンマ(γ)線が放出され、私たちはそれを日常的に受けています。大地からの自然放射線の量は地域によって異なります。その主な要因は地質の違いにあります。花崗岩は放射性物質が比較的多く含まれる岩石なのですが、花崗岩が地表に露出している場所が多い西日本では東日本よりも放射線量が高い傾向があります。また、ラドンガスが多く発生する地域では、空気中の放射線量が増加することがあります。

大地(岩石や土壌)とラドンガスからの自然放射線の影響 出典:公益財団法人 原子力安全研究会,生活環境放射線(国民線量の算定)第3版 増補版,2024年,p18
  • Th(トリウム)

    原子番号90の放射性物質です。地殻中に広く分布し、モナズ石、ホウトリウム石やトール石などに含まれています。

  • 自然のU(ウラン)とは

    自然に存在する92種類の元素の中で最も重い原子番号92の放射性物質です。微量ですが普通の土砂や海水にも含まれています。自然のU(ウラン)中のU-235(ウラン235)の割合は0.7%で、残りの99%以上はU-238(ウラン238)です。

  • K-40(カリウム40)

    土壌などに含まれているカリウムの同位体で、天然のカリウムの中に0.0117%の割合で含まれています。半減期は13億年でβ線とγ線を放出するので、γ線の測定などにおいてはバックグラウンド計数の原因の一つになります。

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