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アルファ(α)線を出す核種の分析方法

Pu(プルトニウム)の分析方法:アルファ(α)線スペクトロメトリー

現在環境中に存在するPu(プルトニウム)の主な生成起源は1960年代に行われた大気圏内核実験と言われています。Pu(プルトニウム)同位体の内、Pu-238(プルトニウム238)、Pu-239(プルトニウム239)、Pu-240(プルトニウム240)はアルファ(α)線を放出します。アルファ(α)線は透過力が低いため、そのまま測定を行っても他の物質によって遮られるため、精度の良い測定値を得ることができません。そのため、前処理を行い、Pu(プルトニウム)を妨害物質から分離する必要があります。
前処理としてイオン交換樹脂などによる分離を行います。その後、電着(電気を流してステンレス板にPu(プルトニウム)をメッキする)を行い、測定試料とします。測定試料をステンレス板上に極めて薄く調製することで、測定試料自体がアルファ(α)線を遮ることを可能な限り少なくすることができます。そして、測定試料をアルファ(α)線スペクトロメータという測定器で測定します。

  • 前処理(イオン交換樹脂による分離) 前処理(イオン交換樹脂による分離)
  • 電着装置による測定試料の作製 電着装置による測定試料の作製
  • アルファ(α)線スペクトロメータ アルファ(α)線スペクトロメータ
  • 測定試料 測定試料
  • シリコン半導体検出器<br>(アルファ(α)線スペクトロメータ内部の検出部) シリコン半導体検出器
    (アルファ(α)線スペクトロメータ内部の検出部)
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